インドで「世界最大の選挙」 知っておくべき11のこと
国民会議派はBJPの政策を排他的として批判しており、社会福祉を重視し貧困削減を訴える。
6.根強い縁故主義
ガンジー氏とモディ氏の争いは、インド政界で主流の世襲エリートへの信任を問うものでもある。
父も祖父も首相であったガンジー氏には、「温室育ち」「浮世離れしている」との批判が付いてまわる。一方、モディ氏はみずからの庶民的な出自を強調、父親のチャイ(紅茶)屋台を手伝っていた少年時代のエピソードを引き合いに出した。
ただ、モディ氏がいくら支持を集めようと、インド政界で依然として縁故主義が根強いことには変わりがない。現議員の30%近く、40歳以下の議員の3分の2は、政治家一族の出身だ。
7.絶えない政治家の犯罪行為
驚くべきことに、現議員の30%が刑事訴追を受けている。今回の候補者についても、5人に1人が刑事訴追を受けているとの調査があり、新議会でも大きな改善は見込めないかもしれない。
インド政界で汚職や犯罪行為が絶えないのは、選挙費用が高騰しているためだ。今回の選挙費用総額は約50億ドル(約5000億円)に上ると推定されており、12年米大統領選挙の70億ドルに次いで史上2番目に高額な選挙となる。
8.若い有権者とソーシャルメディアの役割
初めて投票する若者は有権者の約10%。インドの人口構成は非常に若く、最新の国勢調査によると、全人口の65%が35歳以下にあたる。この巨大な若年層が支持するのが、経済成長路線だ。