中国、人権派弁護士など5人拘束 天安門事件25年を前に
(CNN) 天安門事件から25年目となる6月4日を前に北京で開かれた集会で、出席していた人権派弁護士の浦志強氏など5人が当局に拘束されていたことが、北京の公安当局が6日に公表した通知書で明らかになった。
浦氏は中国の著名芸術家、艾未未(アイウェイウェイ)氏などの弁護を担当したことで知られる。現在は北京市内の拘置所に勾留されている。
人権弁護士によると、浦氏のほかに、著名研究者の徐友漁氏やインターネット活動家、映画評論家、反政府作家の4人が拘束された。
中国の活動団体によれば、集会は5月3日に開かれ、弁護士や作家、知識人、1989年の事件で犠牲になった学生の遺族など数十人が参加していたという。
1989年6月4日の天安門事件では、民主化を求める学生の運動を当局が武力で弾圧した。浦氏もこの運動に参加した1人だった。公式な統計は未発表だが、人権団体などは数百人から数千人が死亡したと推定している。
中国本土では天安門事件について公に論じることはいまだにタブーとされる一方、香港では毎年追悼集会が開かれている。
6月が近づくと多数の活動家が警察に拘束される事態は毎年繰り返されてきた。しかし今回の浦氏らの拘束は、1カ月も前から穏健な集会が摘発されたという点で異例といえる。