プーチン大統領がクリミア訪問 戦勝式典に出席
クリミア・セバストポリ(CNN) ロシアのプーチン大統領は9日、ウクライナ南部のクリミア半島を訪問し、第2次世界大戦の戦勝式典に出席した。プーチン大統領がクリミア半島を訪問するのはロシアが3月に同地を編入して以降、初めて。
プーチン氏は海路でセバストポリの軍港に到着し、毎年ナチス・ドイツの打倒を記念して行われる軍事パレードを視察した。また同港で軍人らに向け演説を行い、セバストポリの軍港としての長い歴史に敬意を表するとともに、2014年はクリミアの人々がロシアに戻ることを決意した年として記憶されるだろう、と述べた。
またプーチン大統領は、クリミア半島訪問に先立ち、モスクワの赤の広場で行われた恒例の軍事パレードにも出席した。軍事力を誇示する旧ソ連式のパレードでは、戦車やロケット発射装置のほかに大陸間弾道ミサイルも披露され、会場に集まった数万人の人々がロシアの国旗を振りながら喝采を送った。
一方、親ロシア派勢力が週末に独立の是非を問う住民投票の実施を予定するウクライナ東部では緊張が高まっている。
ウクライナ東部ドネツィク州の保健局は、同州の都市マリウポリで9日、親ロシア派勢力とウクライナ政府軍が衝突し、少なくとも7人が死亡、39人が負傷したと発表したが、ウクライナ暫定政権のアルセン・アワコフ内相は、交流サイト「フェイスブック」上の公式ページで、親ロシア派は約20人が死亡、4人が逮捕され、一方の政府軍は1人が死亡、5人が負傷したと伝えた。