ウクライナで円卓会議、親ロシア派は参加せず
ウクライナ東部ドネツク(CNN) ウクライナ暫定政府は14日、同国東部での危機打開を目指し、大統領経験者や地方政府関係者などを集めた円卓会議を開催した。
だが東部のドネツク、ルガンスク両州で事実上の独立の是非を問う住民投票を実施した親ロシア派の勢力は参加しておらず、円卓会議がどれほどの成果を上げられるかは不透明だ。
円卓会議は欧州安全保障協力機構(OSCE)の支援を受け、ドイツの外交官が仲介役を務めた。OSCEは5月25日に予定されているウクライナ大統領選挙にも監視団を派遣する。
暫定政府は「テロリスト」とは交渉しないという立場を崩していない。一方で親ロシア派は、ヤヌコビッチ前大統領から政権を奪った暫定政府のことを正統な政府とは認めておらず、「占領軍」との交渉はしないとの姿勢を示している。
欧州復興開発銀行は14日、ウクライナ問題がウクライナとロシア両国の経済に「深刻な影響」を与えているとの見解を明らかにした。同行によれば、ウクライナは今年、景気後退局面入りする見込み。ロシアの景気も低迷し、来年も低成長になる可能性が高いという。
欧州復興開発銀行は、ウクライナ危機が多くの国々の景気回復を遅らせる要因となっており、景気回復が完全に止まってしまった例もあると指摘した。