イラク拘置所で看守が拘留者を銃殺か
(CNN) イラク北西部タルアファルにあるテロ容疑者の拘置施設で看守が拘留者を銃殺したとの情報がある。
タルアファルの路上で罪状もなしに治安部隊に拘束された男性によれば、テロ容疑者の拘置施設がイスラム教スンニ派武装組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」の兵士らに制圧されかけた時、看守たちが拘留者に向かって発砲したと話す。
男性は、CNNが入手したビデオの中で、「午前2時ごろ、3人の看守がわれわれの監房にやって来て、突然、機関銃で発砲を始めた」とし、他の36人とともに押し込められた拘置所の監房で、外から聞こえてくる砲撃の音を聞きながら自分の行く末を案じたと話す。
国際人権団体アムネスティ・インターナショナルも27日に発表した報告書の中で、政府軍とISISとの激しい戦闘が続く北部の3都市タルアファル、モスル、バクバで、政府軍とシーア派民兵組織がスンニ派の拘留者に対し「裁判なしの処刑」を行っていることを示す証拠を入手したと主張している。
アムネスティの危機対応担当上級顧問で、現在イラク北部に滞在しているドナテラ・ロベラ氏は「スンニ派の拘留者の殺害は、ISISの進撃に対するスンニ派への報復攻撃が行われていることを示唆している」と警告する。