アフガン大統領選、全投票の再検査で合意 米国務長官が仲介
カブール(CNN) アフガニスタン大統領選の決選投票をめぐる混乱の仲介に当たっていたケリー米国務長官は12日、立候補者2人が全ての投票の再検査やその開票結果を尊重することなどで合意したと発表した。
再検査は1日内に始まり、終了まで数週間かかる見通し。この結果、当初は8月の第1週に予定されていた新大統領の就任式は延期が決まった。
6月14日に実施された決選投票には、アシュラフ・ガニ元財務相とアブドラ・アブドラ元外相が進んだ。暫定開票結果で元財務相の10ポイント以上のリードが発表されると、第1回投票で首位だった元外相陣営は不正投票の存在を主張。アブドラ氏を軸に独自政府の樹立論が出るなどの政治危機に発展していた。
ケリー長官は10日に事前発表なくアフガニスタンを訪問。当初の旅程を延長して両候補の説得などに当たっていた。
3人は共同記者会見に臨み、ケリー長官は投票された計約800万票の検査し直しは国際基準に沿って実施されると指摘した。
アフガンで治安維持を担う北大西洋条約機構(NATO)主導の国際治安支援部隊(ISAF)とアフガンの治安部隊が各州の投票用紙を首都カブールに運び、再検査に当たらせる。