メキシコの児童施設で600人保護、害虫繁殖する劣悪な環境
(CNN) メキシコの司法当局は17日までに、南西部ミチョアカン州の児童施設で劣悪な環境に置かれていた子どもや成人ら約600人を保護したと発表した。子どもたちは親との面会も許されず、害虫が繁殖する極めて非衛生的な環境で肉体的、精神的、性的虐待を受けていたとされる。
摘発されたのは同州サモラにある児童施設の「ビッグファミリー」。子どもに面会できないという親の訴えが相次いだことを受けて当局が15日に捜索し、子どもたちが置かれた状況のあまりの悲惨さに目を見張ったという。
調べによると、子どもたちは頻繁に路上で物乞いをさせられ、非衛生的な食事をさせられて、ネズミやゴキブリがはびこる固い床の上で寝ることを強要されていたと話しているという。同施設にこれほど大勢の子どもがいた理由は分かっていない。
当局は同施設を経営していたカルメン・ベルデュスコ容疑者と職員8人を拘束し、虐待などの容疑で取り調べている。
ビッグファミリーには生後2カ月の乳児から40歳までの男女が暮らしていた。未成年は3~17歳が中心で、内訳は男性278人、女性174人。乳幼児も6人いた。また、18~40歳の成人も138人が保護された。