中国、旧日本軍人の供述書を公開 日本批判強める
北京(CNN) 中国のメディアが日本の歴史問題に対する批判を強めている。同国の文献保管機関はこのほど、第2次世界大戦後に中国で軍事裁判を受けた旧日本軍人の供述書を公開した。
戦犯と認定された日本人45人の供述内容を公開するため、インターネットに専用サイトが設けられた。文書には手書きで、多数の女性を強姦(ごうかん)したことや、中国人を生きたまま埋めたり解剖したりしたことを認める供述が記されている。
サイトの紹介文は冒頭で「安倍政権は発足以来公然と善悪を混同し、侵略と植民地化政策の歴史をごまかそうとしてきた」との批判を展開している。
日本と中国の間には戦争の暗い歴史がある。1937年から約8年間にわたった日中戦争では、日本軍が南京を占領した際に多数の中国人を殺害したとされる事件が起きた。また朝鮮半島や中国の女性たちが慰安婦として働かされた。
だが専門家らによると、戦争の歴史が持ち出される背景にあるのは、近年の日中対立だ。
両国の関係は2012年、日本政府による尖閣諸島の国有化をきっかけに悪化した。
続いて中国が13年11月、同諸島を含む東シナ海に防空識別圏を設定した。日本や東南アジア諸国は、中国の軍事力強化や対外強硬路線に懸念を示している。