中国、旧日本軍人の供述書を公開 日本批判強める
「帝国主義時代の歴史は安倍首相のアキレス腱だ」と、キングストン氏は語る。「中国は安倍首相が右寄りだと強調することで、米国と日本の間にくさびを打ち込み、同じ傷跡を共有する韓国を自国側に引き寄せることができる」という。つまり、中国は日本の歴史問題を宣伝することで、日本を同盟国から孤立させようとしているというのだ。
しかし諸外国が冷めた対応を示した場合、中国の宣伝作戦は逆効果に終わる可能性がある。「もっと静かに主張した方が効果的ではないか」というのが、キングストン氏の意見だ。
同氏によれば、こうした作戦は問題の解決をさらに遠ざけてしまう恐れもある。双方とも、面目を保ちつつ引き下がる道を見つけにくくなってしまうからだ。
安倍首相は習主席に繰り返し会談を申し入れ、「こちらは対話の扉を常に開けてある」と呼び掛けてきた。しかし専門家らは、双方が互いの譲歩を待ち続ける限り会談は不可能だと、悲観的な見方を示す。
12月に開催されるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議の場で、両首脳の初の会談が実現するかどうかに注目が集まっている。