台風9号が中国南部に上陸、最高レベルの警報を発令
香港(CNN) フィリピンに上陸し2日間で少なくとも64人の死者を出した台風9号(ラマスーン)は18日、中国南部の海南省に上陸した。同省や広東省で猛威を振るっている。
中国気象局は4色で表示される台風警報のうち警告レベルが最も高い「赤」の警報を発令した。中国で赤の警報が発令されるのは今年初めてで、対象地域の当局は警戒を強めている。
15日にフィリピンに上陸した台風9号は、フィリピンを通過する際にいったん弱まったが、南シナ海で再び勢力を強めた。中国気象局はこの台風を「超大型台風」に分類している。台風9号は西向きに進路を変えた後、18日午後1時30分ごろ海南省に上陸した。
台風9号が予想された通り中国本土に上陸した場合、最大風速約42メートルの強風や豪雨、高潮が予想される。
台風が急速に勢力を強めているが、最も影響が大きいと見られる地域でどの程度包括的な対応策が講じられているかは不透明だ。
海南省など影響のある地域では、すでに輸送や一部の航空便の運航が停止されている。中国国営通信によると、広東省広州市で海南行き列車の運行が停止しているほか、海南東環高速鉄道の運行も一時中断しているという。
気象局は、雲南省や湖北省、河南省などの内陸部で暴風雨となる恐れがあるとし、さらに都市部の洪水や山間部の地滑りの発生を警告している。