散乱する無数の残骸、遺体 マレーシア機墜落現場
(CNN) 焼け焦げた残骸のそばにはバリ島観光のガイドブック。スーツケースやヘッドフォン、犠牲者の遺体が無数に散乱する。マレーシア航空のボーイング777型旅客機が墜落したウクライナ東部の現場は惨状と化した。
ロシアとの国境から約50キロ。現場の映像には、くすぶり続ける機体の残骸から煙が上がる様子が映る。「凄惨(せいさん)な光景だった」「一帯に遺体が散乱していた。目撃者は、機体や乗客などあらゆるものが降ってきたと話していた」。現地で取材に当たったフリーランスジャーナリストのノア・スナイダー氏はそう語った。
捜索隊や武装勢力の戦闘員が現場を捜索し、遺体を見つけると白いリボンを結んだ棒を立てていく。
同地ではウクライナ軍と親ロシア派の武装勢力の戦闘が続き、多数の死者を出してきた。それでも今回の墜落は犠牲者があまりに多く、地元の遺体安置所には収容し切れそうにないという。
同機には乗員乗客298人が搭乗していた。草原の中に残骸が無数の破片になって散乱する光景には、戦闘に慣れているはずの武装勢力のメンバーでさえもショックを受けている様子だった。