犬肉食の合理性を考える
(CNN) 東南アジアでは食用目的の犬の密輸が問題になっている。密輸される犬の姿を写真でみることは心理的負担が大きい。
タイに住んで8年になるという英国出身の写真家、ルーク・ダグルビーさん(36)はタイからラオスを経てベトナムに輸送される犬たちを取材した。処理工場では「私の目の前で犬たちが殴り殺された」と話す。
翻って米国では、犬などのペットのために費やされる額は今年だけで推定585億ドル(約5兆9000億円)に達する見通しだ。
ダグルビーさんの写真を見れば「あの愛すべき、知的な動物を食べるなんて、ベトナムの人たちはひどすぎる」としか考えられないかもしれない。
しかしそう思う人は、全体像が見えていない。
ベジタリアンでもない限り、米国の方が高いモラルを持っているとはいえない。米国人は馬鹿馬鹿しいほどにベーコンが大好きだ。だが豚も高い知能を持つ動物であり、俳優のジョージ・クルーニーのようにペットとして飼う人もいる。合理的に考えれば、犬は食用として豚の代替になり得る。