犠牲者の遺体がオランダに到着 マレーシア機撃墜
(CNN) ウクライナ東部でマレーシア航空の旅客機が撃墜された事件で、犠牲者の遺体を乗せたオランダの軍用機2機が23日、同国アイントホーフェンの空港に到着した。
空港では国王夫妻が出迎えて追悼式典が営まれ、兵士が40の棺(ひつぎ)を軍用機から降ろして霊柩(れいきゅう)車に乗せた。
霊柩車の列は警察に守られてヒルフェルスムにあるオランダ軍基地に向かった。沿道には何万人もの市民が並び、霊柩車に花を投げるなどして犠牲者を悼んだ。同基地で身元確認作業が進められる予定だが、確認には数週間から数カ月かかる可能性もある。
40の棺の中に何人の遺体が収められているかは不明。墜落現場からウクライナのハリコフまで遺体を搬送した列車に乗っていた遺体の数についても情報が錯綜しており、現場にまだ遺体が残っている可能性もある。
オランダはこの日を国民の追悼の日として、全土で半旗を掲げて1分間の黙祷(もくとう)をささげた。この間、バスや列車も運転を停止し、スキポール空港でも便の着陸を見合わせて哀悼の意を表した。テレビやラジオはCMの放送を中止し、教会で営まれた追悼礼拝には大勢の市民が参列した。
一方、ウクライナの武装勢力からマレーシアに引き渡されたボイスレコーダーとフライトデータレコーダーは、英国に運ばれた。各国の専門家が解析に当たっており、23日にはコックピットの会話を録音したレコーダーが損傷しているのが見つかった。しかし記録は無事で、改ざんされた形跡もないという。