ロシア裁判所、ウクライナ軍将校5人の逮捕承認 戦争犯罪で
(CNN) ロシアの裁判所は10日までに、政権軍と親ロシア派武装勢力の交戦が続くウクライナ東部情勢に関連し、戦争犯罪の疑いがあるとしてウクライナ軍将校5人の逮捕を認めた。ロシアの国営ノーボスチ通信が報じた。
同通信によると、5人はウクライナ東部のドネツクで民間人に爆弾を使った他、ロシア領内へ砲撃を加えた疑いが持たれている。
一方、ウクライナの国営通信は将校5人は間違って罪を問われていると伝えた。ウクライナ東部では今月初め、同国軍兵士の一団が弾薬が切れたため、ロシア内へ退却を強いられる事態が起きた。大半の兵士はこの後、ウクライナの首都キエフへ送り返されたが、将校の5人はロシア領を砲撃した疑いで拘束されたという。
国連によると、ウクライナ東部での戦闘による死者は今年4月中旬以降、民間人を含め1400人に近い。負傷者は4000人以上。交戦に伴って数十万人規模の住民も自宅などを捨て、ウクライナの他地域やロシア領内への避難を迫られている。
ウクライナ政府や米政府などは、ロシアは東部で親ロシア派武装勢力を支援し、国境近くで兵力の集積を進めているとし、言動と行動が一致していないと糾弾。ロシアは外交手段を通じての事態打開を主張し、親ロシア派への肩入れを否定している。