アイスランドの火山に噴火の兆候、空の便への影響懸念
(CNN) アイスランドの気象庁は、同国北西部のバルダルブンガ火山に噴火の兆候があるとして、警戒レベルを引き上げた。2010年に起きた同国の火山噴火では北欧の空の便が大混乱に陥った経緯があり、航空当局などは警戒を強めている。
アイスランド気象庁によると、バルダルブンガ火山周辺で地震活動が活発化し、16日朝から18日夕にかけて2600回あまりの地震を観測した。
18日には同地で1996年以来の規模となる地震が発生し、当局は「噴火の可能性が高まった」と判断した。
18日の地震はほとんどが5~10キロの深さで発生していた。地表から10キロ以内の深さでマグマが移動すると、噴火の可能性が高まる。
バルダルブンガ火山は欧州最大級のバトナヨークトル氷河にあり、7年前から地震活動が活発化。2011年に同じ氷河にある別の火山が噴火した後は一時的に収まっていたが、再び活発化した。バルダルブンガ火山の前回の噴火は1910年だった。
欧州の航空当局ユーロコントロールは19日、バルダルブンガ火山の状況を注視しているとしながらも、現時点で欧州の空の便に影響は出ていないとした。
アイスランドのエイヤフィヤトラヨークトル火山が2010年に噴火した時は、ピーク時で1日に数千便が欠航や行き先変更を強いられ、何百万人もの乗客が足止めされるなど大きな影響が出た。