シエラレオネでエボラ熱感染、米国人がもう1人帰国へ
アトランタ(CNN) 米ジョージア州アトランタのエモリー大学病院は8日、新たにエボラ出血熱の患者1人が同病院へ向かっていると発表した。
患者は西アフリカから医療用の特別機で帰国し、9日朝には同病院の隔離病棟に収容される予定。病院側は守秘義務を理由に詳細を公表していない。米国務省はこの患者について、シエラレオネで感染した米国人だと述べた。
世界保健機関(WHO)は8日、シエラレオネでエボラ出血熱の診療施設に勤務していた医師1人がエボラウイルスの陽性反応を示したと発表したが、国籍や搬送先は明らかにしていなかった。
米国人ではこれまでに医師ら3人が西アフリカ・リベリアでエボラ出血熱に感染して帰国した。このうち2人は現地で実験段階の治療薬を投与された後、エモリー大学病院で治療を受けて退院した。もう1人の医師は先週、ネブラスカ州オマハの病院に収容された。
WHOによると、リベリアでの感染拡大はとどまる気配がなく、新たな感染者の数が急激に増加。前例のない緊急事態となっている。首都モンロビアでは感染が疑われる家族らが身を寄せ合ってタクシーに乗り、治療を受けられる場所を求めてさまよっている。
だが新たな診療施設を開いても、直後に患者でいっぱいになってしまう状況だという。
WHOによると、最初の症例が報告された昨年12月からの感染者は3600人を超え、このうち1800人余りが死亡した。過去3週間のうちに新たに診断を受けた患者が4割以上を占めている。