2日間で7万人がトルコへ避難、ISISの進攻続くシリア
(CNN) 国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は21日、過去2日間でシリアからトルコに逃れた難民の数が前例のない規模に達していることを明らかにした。
人道支援当局者によると、19日から20日にかけて7万人以上がシリアから国境を越えてトルコに避難した。その後も流入は続いており、10万人を大幅に超す可能性もある。
トルコのシリア難民の数は既に160万人に迫っており、今後どこまで増えるのか予想できない状況だという。
トルコは19日に8カ所の検問所を開放し、シリアから戦闘を逃れて来た難民を受け入れていた。
一方、トルコからはクルド人戦闘員数百人が、シリアのクルド人の町に入った。活動家が20日に明らかにしたところによると、同地ではイスラム過激派「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」の進攻に対し、クルド人部隊が抵抗を続けている。トルコとの国境に面した町コバニは、3方をISISに包囲されているという。
トルコのエルドアン大統領は21日、ISISに制圧されたイラクのモスルで人質になっていたトルコ人49人が解放されたことで、トルコは国際社会と連携してISISに対抗できるようになったと語った。
人質になっていた外交官など49人は20日にトルコに到着した。エルドアン大統領は、ISISとの間で金銭の取引があったという報道は否定する一方、「政治的、外交的駆け引き」があったことは認めた。