スウェーデン軍、不審船を捜索 ロシアは関与否定
(CNN) スウェーデンの領海内で不審な外国船の目撃情報が伝えられ、軍が捜索に乗り出した。ロシアの潜水艦が侵入した可能性があるとの一部報道に対し、ロシア側は関与を否定している。
地元メディアの報道によると、スウェーデンの情報機関が16日にロシア語の緊急無線通信を傍受した。
スウェーデン軍は船舶やヘリコプターを出して無線の発信源の捜索を開始した。無線はストックホルムからバルト海をはさんで約530キロ南部の対岸にあるロシア領のカリニングラードに向けて発信されていた。
軍は19日に記者会見を開き、この海域で数年前から不審な活動を監視していたことを明らかにした。
一方、ロシア国営イタル・タス通信によると、ロシア国防省関係者は同日、ロシアの潜水艦などがスウェーデンの領海を航行した事実はないと否定。もし外国船がいたとすれば、スウェーデンで演習を行ったオランダの軍船の可能性が高いとの見方を示した。
これに対してオランダは20日、演習に参加した潜水艦はエストニアの首都タリンの港に係留されていたと反論した。
スウェーデン軍は20日も捜索を続け、民間の船舶には軍艦が捜索を行っている海域から10キロ以上離れるよう命令を出した。少なくともあと数日は、陸と海からの捜索を続けると表明している。
スウェーデンの領海にロシアの潜水艦がいたのかどうかは不明だが、ロシア軍は今年に入ってバルト海を含む世界各地で活動を活発化させている。