スウェーデンの「潜水艦」捜索、観光用の退役艦に注目
不審船の正体は明らかになっていない。地元メディアによれば、スウェーデン軍が無線の救難信号を探知。信号はストックホルムからバルト海をはさんで約530キロ南部の対岸にあるロシア領のカリニングラードに向けて発信されていたという。
スウェーデン政府は不審船の正体について明言を避けているが、地元メディアは捜索対象が潜水艦で、ロシア艦の可能性もあると報じている。
ロシア政府は、同国の潜水艦などがスウェーデンの領海を航行した事実はないと否定。もし外国船がいたとすれば、付近に停泊しているオランダ船の可能性が高いとの見方を示した。これに対してオランダは同海域にオランダ軍の船はなかったと反論した。
専門家によれば同海域での潜水艦の発見や確認は困難だ。北大西洋条約機構(NATO)の前欧州連合軍最高司令官ジェームズ・スタブリディス氏は、島々に囲まれた岩の多い海底では音波による探知が難しく、海上や上空から水面下の物体を特定する能力が制限されるという。