アラファト氏追悼行事中止、ファタハとハマスの対立深まる
(CNN) パレスチナ自治政府の主流派ファタハは9日、ヤセル・アラファト元議長の死去から10年にあたり予定していた一連の追悼行事を中止すると発表した。
パレスチナでは7日にファタハ幹部の自宅で爆発が相次ぎ、4月に統一政府の樹立で合意したイスラム組織ハマスとの間で緊張が高まっていた。
ファタハ側は、7日の爆発はハマスによる犯行だったとの見方を示している。負傷者が出たとの情報は入っていない。パレスチナ自治政府のハムダラ首相はこの事件を受けて、予定していたガザ訪問を無期限に延期した。
ハマスも爆弾事件を非難しているが、ファタハ広報は「見え透いたうそ」と一蹴した。
ファタハとハマスが4月に交わした統一政府樹立の合意はパレスチナ分断の解消につながる動きとして歓迎された。しかしその状態は長くは続かなかった。
パレスチナ自治政府のアッバス議長は9月、ハマスがガザで「影の政府」を組織して統一政府をないがしろにしていると非難。7月から8月にかけて起きたハマスとイスラエルの衝突では2100人を超すパレスチナ人が死亡した。