「男女を平等な立場に置けない」 トルコ大統領の発言が物議
イスタンブール(CNN) トルコのエルドアン大統領が女性団体主催のイベントで「男女の性質には差があり、平等な立場に置くことはできない」と発言したことに対し、同国の活動団体などから批判が集中している。
エルドアン大統領は24日のイベントで、重要なのは男女が実際に平等であるかどうかでなく、法の前で同等であり得るかどうかだとする持論を展開した。
大統領はこの中で、男性ができる仕事をすべて女性もできるわけではないと述べ、「なぜならそれは女性の繊細な性質に反するからだ」と主張。女性が母親として果たす役割をたたえたうえで、妊娠中や授乳中の女性に男性と同じ仕事をさせるわけにはいかないと語った。
半国営のアナトリア通信によれば、大統領は一方で「政府は常に平等な権利を求める女性たちを支援してきたし、今後も支援する」と強調した。
しかし女性団体8団体は25日、大統領の発言が同国の憲法や国際条約に反するとの共同声明を発表。男女平等を求める女性たちによる過去何十年もの努力を侮辱する内容だと非難した。活動家らは同日、「女性に対する暴力撤廃の国際デー」に合わせたデモ行進を計画している。
世界各国の男女平等の度合いを比較した世界経済フォーラム(WEF)の「ジェンダー・ギャップ報告」で、トルコは昨年、142カ国中120位と、欧州最下位の評価を受けた。