失踪した学生か、11人の遺体発見 メキシコ
(CNN) メキシコ当局は27日、同国南部ゲレロ州で若い成人11人の遺体が発見されたと発表した。身元は確認されていない。
同州では9月、学生43人が行方不明となった事件が起きているが、遺体との関連は明らかになっていない。だが遺体発見現場は学生らが通っていた大学から車で1時間ほどの距離だった。
州当局者によれば、一部の遺体は焼け焦げていたほか、頭部を切断された遺体もあったという。
43人の学生は抗議デモに参加しようとしていたところを地元の市長の命令を受けた警察に拉致され、犯罪組織に引き渡されて殺害されたとみられている。
この事件に関連して、これまでに市長夫妻ら少なくとも75人が逮捕されている。
事件をめぐってはメキシコ全土で抗議活動や暴動が起きている。ペニャニエト大統領やゲレロ州知事は事件への対応の遅れを批判されてきた。
ペニャニエト大統領は27日、「メキシコは変わらなければならない」として、広範な改革案を発表した。これには地元警察の権限を連邦政府に移管するなど憲法改正が必要な措置も含まれている。改革はまずゲレロ、ハリスコ、ミチョアカン、タマウリパスの各州から始められ、段階的に対象を広げていくという。
大統領はまた、緊急通報用の全国統一の電話番号を決めることや、貧しい南部に経済特区を3カ所、設置して開発を促進する案も提示した。