ベネズエラ刑務所、暴動起こした服役囚が薬物中毒死
(CNN) 南米ベネズエラの刑務所省は30日までに、同国ララ州の刑務所で暴動が発生、所内の薬局に侵入した少なくとも13人の服役者が抗生物質、糖尿病や降圧の治療薬、アルコールなどを飲んで中毒症状を起こし、死亡したと述べた。
中毒症状を訴えた服役者は計約145人で、同刑務所の医療担当者の手当てを受けた。抗生物質などを飲んだ理由は伝えられていない。
服役者は、刑務所所長に任命されたとされる人物の解任を要求し、今月24日朝からハンガーストライキを開始していたという。暴動に伴い、所内の壁やドアなどが損壊した。
地元テレビ局のグロボビジョンによると、同刑務所の服役者720人が既に他の刑務所に移送されていた。暴動が起きた刑務所の外では服役者の親族らが25日から野営などして移送の詳細を知るためバレラ刑務所相の到着を待っていたという。
刑務所省によると、同国には新たに建設された刑務所が70カ所以上にあり、今回騒乱が起きた刑務所もその1つとなっている。刑務所の新設は、劣悪な収監環境、管理体制の欠如、人権侵害などが指摘されていた老朽化した刑務所廃止に伴う措置となっている。