パキスタン、国を挙げて3日間の追悼 タリバーンの学校襲撃
イスラマバード(CNN) パキスタン北西部カイバル・パクトゥンクワ州の州都ペシャワルで反政府武装勢力「パキスタン・タリバーン運動(TTP)」が軍が運営する学校を襲撃した事件で、同国では17日、3日間の追悼期間が始まった。
事件では、145人が殺害された。このうちの132人が子どもだった。
パキスタンのシャリフ首相は同日、テロ事件で有罪となった死刑囚の刑の執行停止を撤回すると発表した。
シャリフ首相は今年に入り、和平交渉の開始を宣言。非戦闘員のTTPメンバー19人の釈放にも応じたが、TTPが攻撃を続けたことで交渉は暗礁に乗り上げた。
シャリフ首相は「われわれは武装勢力との対話を試み、交渉への扉を再び開けたが、不首尾に終わった。軍事作戦を行うほか、選択肢はなかった」と指摘。特定の組織名は出さなかったものの、交渉をめぐるTTPの対応にあらためて不満を表明した。
TTPは犯行声明を出し、学校を襲撃したのは同国北西部の部族地域で軍に殺された子どもたちの復讐だったと述べた。また、イスラム教徒は軍と関係のある場所に近寄らないよう呼びかけた。
TTPは今回の事件で標的になった生徒たちは「父親や兄と同じ道を進み、部族民に対する戦いに参加しようとしていた」と非難した。
当局は、事件の目的は生徒たちの拉致ではなく殺害だったとみている。