米・キューバ、国交正常化へ 半世紀ぶり
ワシントン(CNN) オバマ米大統領は17日、これまで50年にわたって国交を断絶してきたキューバとの国交正常化に乗り出すと発表した。両国はカナダやローマ法王フランシスコの仲介で、2013年から舞台裏の交渉を続けていた。ただ、野党共和党からは反発の声もあがっている。
オバマ大統領は17日の演説で、「キューバ国民と米国民、そして全半球と世界のために、米国は過去の足かせを緩めることを選ぶ」と表明した。
キューバのラウル・カストロ国家評議会議長もオバマ大統領の発表に合わせてキューバで演説し、「オバマ大統領の発表は尊敬と評価に値する。ローマ法王庁の力添え、特にキューバと米国の関係改善に向けたフランシスコ法王の力添えに感謝したい」と語った。
オバマ大統領は、国交回復に向けたキューバとの対話を直ちに始めるようケリー国務長官に指示するとともに、キューバの首都ハバナの米大使館を再開すると表明。ケネディ政権時代から続いてきた渡航禁止や禁輸措置も緩和すると述べ、「厳格な政策は私たちのほとんどが生まれる前に起きた出来事に根差すもので、米国人のためにもキューバ人のためにもなっていない」と指摘した。