仏紙襲撃、表現の自由か身の安全か 風刺画の転載見送った報道各社の判断
CNNはシャルリー・エブドの風刺漫画を言葉で説明するにとどめ、漫画そのものは放映しなかった。過去のムハンマドの風刺漫画についても同じ対応をしている。
8日午前の定例編集会議でこの判断について説明したCNNワールドワイドのジェフ・ザッカー社長は、風刺漫画について「ジャーナリストとしては是非とも使いたいし、使うべきだと思う」としながらも、「経営者としては、世界の従業員の安全を守ることの方が現時点では大切だ」と語った。
世界最大の報道機関であるAP通信の広報は7日、「故意に挑発的な画像を流さない」ことが同社の長年の方針だと説明した。これにはムハンマドの肖像も含まれるという。
ニューヨークタイムズ紙も「慎重に検討した結果」、漫画についての描写だけで十分と判断したと説明。NBCやABCは、無神経とみなされたり不快感を与えたりするような漫画などは見せない立場だとした。
CBSでは禁止通達は出さず、プロデューサーに判断を委ねる形を取った。フォックスニュースはテレビでムハンマドの漫画を放送する予定はないとする一方、インターネットにはスライドショーを掲載している。