世界各地で仏紙に抗議デモ ニジェールで10人死亡
(CNN) 仏風刺週刊紙「シャルリー・エブド」が先週発行した最新号の表紙にイスラム教の預言者ムハンマドの風刺画を掲載したことに対し、世界各地のイスラム教徒が抗議デモを展開している。
かつてフランスの植民地だった西アフリカのニジェールでは、イスラム教徒が暴徒化して教会や民家に火をつけ、政府発表によると10人が死亡した。
仏AFP通信によると負傷者は173人に上り、首都ニアメ市内だけで45の教会が放火された。キリスト教系の学校や孤児院も標的になった。多くの建物は放火前に略奪されたという。
ニアメからの映像は、イスラム教の聖典コーランをかざして「神は偉大なり」と叫び、聖書を破り捨てるデモ隊の姿を伝えている。フランス人経営のバーが炎上する場面も映っていた。
同じく旧植民地のアルジェリアでも、デモ隊と警官隊の衝突が起きた。
パキスタンの最大都市カラチでは、イスラム政党の呼び掛けで200人以上のデモ隊がフランス総領事館の前に集結。警察は催涙ガスや放水銃で強制排除を図った。これに先立ち、同国議会ではシャルリー・エブドの風刺画掲載を非難する決議が採択された。