武装勢力が大統領宮殿を占拠 イエメン
(CNN) 政府軍と武装組織の戦闘が発生していたイエメンの首都サヌアで20日、大統領宮殿がイスラム教シーア派の武装組織「ホーシ」に占拠された。
同国閣僚は「クーデターの完了」との見方を示し、サカフ情報相は「大統領に実権はない」と語った。
宮殿が占拠された当時、ハディ大統領は私邸にいて、宮殿にはいなかったとみられる。私邸近くでも衝突が伝えられたほか、首相公邸も攻撃されているという。
国営テレビによれば、港湾都市アデンは現在も政府が掌握している。政府はアデン港を閉鎖するとともに、サヌアに通じる道路を封鎖した。
イエメンには、国際テロ組織アルカイダ系の「アラビア半島のアルカイダ(AQAP)」の拠点がある。イエメン政府はスンニ派のAQAPと、シーア派のホーシとの間で対応に苦慮してきた。