ニジェールとチャド、ボコ・ハラム掃討作戦を開始
ナイジェリア北部カノ(CNN) ナイジェリアを拠点とするイスラム過激派ボコ・ハラムに対し、隣国のニジェールとチャドは8日、大規模な掃討作戦を開始した。
ニジェール軍の情報筋によると、作戦は同国とナイジェリアの国境付近で展開されている。ニジェール側の町ディファにいる軍当局者は匿名を条件に、「ニジェールとチャドの部隊が早朝に空と地上からの集中攻撃を開始し、今も続行している」と語った。
ディファの住民によると、午前6時ごろに大規模な部隊がボコ・ハラムと衝突し、川を隔てたナイジェリア側まで撃退した。「大きな砲撃音や戦闘機の爆音が響き、次第にナイジェリア方面へ遠ざかっていった」という。住民らは沿道に並んで水や茶を振る舞い、兵士らはボコ・ハラムのアブバカル・シェカウ指導者を「生け捕りにする」と気勢をあげた。
ディファで活動するジャーナリストによると、国境へ向かった車列は戦車や救急車、給水車、貨物トラックなどで構成され、長期戦の構えがうかがわれたという。
ニジェール側の別の町バッソからも、地上部隊が上空援護部隊とともに出発した。
ボコ・ハラムは7日、シェカウ指導者がイスラム過激派「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」への忠誠を表明したとする音声メッセージを公開した。ナイジェリアは周辺国とともに、北部ボルノ州などで掃討作戦を展開。今月28日の総選挙までにボコ・ハラム支配下の地域をすべて奪還することを目指している。