工場の屋根崩落 6人死亡、多数が生き埋め バングラデシュ
バングラデシュ・ダッカ(CNN) バングラデシュ南西部の港湾都市モングラで12日午後1時ごろ、建設中のセメント工場の屋根が崩落し、消防や警察によると少なくとも6人が死亡、60人以上が負傷した。負傷者の多くは重体だという。
消防によれば、12日夕までに2人をがれきの中から救出したが、まだ約30人が生き埋めになっていると見られる。警察は、建物の中にいた作業員の数は把握できておらず、がれきの下敷きになっている人数は分からないとした。
事故が起きた工場は、バングラデシュ軍の元兵士のための福祉団体が所有していた。
同国では工場などの建物が崩壊する事故が相次いでいる。2013年4月に起きた縫製工場の崩壊事故では1100人以上が死亡。12年11月にはアパレル工場の火災で少なくとも117人が死亡した。
政府はこうした事態を受けて法改正に乗り出し、従業員が雇用主の許可を得なくても労働組合を結成できるようにしたほか、同国内で製品を販売する工場に対しては利益の5%を従業員の福祉基金に充てることを義務付けた。月間最低賃金は米ドル換算で38ドル(約4600円)から68ドル(約8300円)へと引き上げた。
それでも今年1月には首都ダッカの工場で13人の死者を出す火災が発生している。