北朝鮮、バングラデシュに謝罪 外交官が金27キロ密輸
ニューデリー(CNN) 北朝鮮の外交官が27キログラムの金を無申告でバングラデシュに持ち込もうとして摘発された問題で、北朝鮮の駐バングラデシュ大使が謝罪した。
北朝鮮の国営メディアはこの件について報じていない。
バングラデシュの税関当局のトップ、カジ・ムハマド・ジアウディン氏はCNNに対し、この外交官は3月5日、シンガポール航空便で首都ダッカの空港に到着。税関で金を持ち込もうとしているのが発見されたという。
税関当局に対しては、北朝鮮の外交官が「違法なもの」を持ち込もうとしているとの通報が事前にあったという。
「とても苦労した」とジアウディン氏は述べた。ウィーン条約で定められた外交特権があるため、「相手が外交官の場合、非常に慎重にならなければならない」からだ。
ジアウディン氏によれば、摘発されたのダッカの北朝鮮大使館のソン・ヨンナム一等書記官。当初は荷物の検査を拒んだという。
「バッグを開けたり調べたりするなどとんでもないと言っていた。最初は『これは電気モーターだ』と言っていたが、さらに問い詰めると考えを変え、『これは暗号装置で機密性の高いものだ』と言い出した」とジアウディン氏は語る。
最終的に税関職員はこの大使館員のバッグを開け、金の延べ棒170本や装飾品など、実勢価格で100万ドル(約1億2000万円)相当の金を発見した。
バングラデシュの外交筋によれば、同国政府は北朝鮮大使に抗議した。問題の大使館員はすでにバングラデシュを出国したという。