無人機から催涙スプレー、警察が暴徒鎮圧に導入 インド
(CNN) インド北部の都市ラクナウの警察が、上空から催涙ガスを噴射して暴徒を鎮圧する目的で、小型無人機を導入した。既に4機を調達済みで、さらに1機増やす手続きを進めているという。
ラクナウ警察の幹部は無人機について、「管理された状況での試験は非常にうまくいった。今後は暴徒や暴動に対して利用する」と語った。
無人機にはカメラと催涙スプレーを装備する。1機当たりの価格は9560~1万9300米ドル(約115万~232万円)。報道によれば4月中に運用を開始する見通し。
これに対して言論の自由の抑圧を懸念する声も出ている。インド・ムンバイのフォトジャーナリストは「対話や調停ではなく高圧的、強制的な手段を使って問題を解決しようというインド当局の思考の表れ」と警戒感を示した。
インドで抗議運動は日常茶飯事。無人機はラクナウ当局が宗教イベントの群集監視に使ったほか、デリーやムンバイなどの大都市も治安対策に導入している。また、トラ狩りや被災地への救援物資搬送、犯罪捜査、さらにはピザ宅配にも無人機が使われている。