「まだ幼かったのです。中国へ遊びに行くつもりでした」と、リ・グァンヒョクさん(17)が答えた。
詳しい説明を求めると、ムン・チョルさん(21)が「率直に言うと、家での生活は苦しかった」と口を開いた。「苦難の行軍(90年代の食料難)の後で、私たちの生活状況は良くありませんでした。私たちが住んでいたのは中国国境の鴨緑江沿い。私はすぐに帰るつもりで、好奇心から越境したのです」
脱出前に飢えを経験した人はいるかと尋ねたところ、8人のうち4人が手を挙げた。「秋の間に食料を蓄えていたけれど、家族が多すぎてそれでは足りなかった」と、パク・クァンヒョクさん(19)は振り返る。
彼らは宣教師夫妻の家で1年半を過ごした。当時の生活について、ムンさんは「宣教師は私たちに自由を説いたけれど、自由を与えてはくれなかった。神について学び、宗教の本を暗記することを強要されました」と語った。「食事は十分にもらえたが、それが唯一の楽しみだった」という。
CNNは取材の後、この宣教師に若者たちの近況を伝えた。宣教師は本人たちの身の上を案じて多くを語らなかったものの、当時彼らには自分の助けが必要だったと主張した。