ロシア機と米機が異常接近、距離3メートル 米当局者
ワシントン(CNN) 黒海上空の国際空域で先ごろ、ロシアの戦闘機が米空軍の偵察機に約3メートルの距離まで異常接近していたことが分かった。複数の米当局者が12日までに、CNNに明らかにした。
当局者によると、異常接近があったのは5月30日。ロシア機は米機と同じ高度を並んで飛行し、いったん離れて米機の後ろに付いた後に、同空域から飛び去ったという。米機は回避行動を取らなかった。
現時点でそれ以上の詳細は分かっていない。外交ルートを通じてロシアに抗議したのかどうか、米軍関係者は明らかにしなかった。
米機とロシア機は数週間前にも欧州の上空で異常接近していた。また米海軍は今月に入り、黒海を航行するミサイル駆逐艦の右舷側をロシア機が飛行するビデオを公開している。
米当局者は、黒海やバルト海上空を飛行する北大西洋条約機構(NATO)やロシア軍の航空機の増加に伴い、相互の接近も増えていると指摘。とはいえ今回のような極端に近い距離での接近は、米軍機とそのパイロットを危険にさらすという意味で特に懸念されるとの認識を示した。