NATO、緊急即応部隊を3倍の4万人に 米、戦車など配備
(CNN) 北大西洋条約機構(NATO)のストルテンベルク事務総長は24日、安全保障環境の変化などに対応し、緊急事態の発生時に迅速に展開する部隊の規模を当初想定の3倍に当たる4万人とする方針を明らかにした。
事務総長はベルギー・ブリュッセルで、同部隊の大幅拡大に絡め、ウクライナ危機への介入や核戦力を含む軍事力向上を最近宣言したロシアの動向に言及。「NATOは注意深くロシアの行動の意味合いを分析する」と強調した。
NATOの「緊急即応部隊」の規模は現在1万3000人。この他、同部隊出動の先鋒となる部隊を新たに発足させる。
ただ、ストルテンベルク事務総長はNATOは冷戦時代の戦術を取り上げはしないと言明。「対決を求めないし、新たな軍拡競争も欲しない」と述べた。
NATO軍は最近、複数の軍事演習を実施。スウェーデンでも先週行い、ロシア外務省は22日、NATO諸国は破壊的な結果を招く新たな軍事対決に傾斜していると非難していた。半面、ロシアのプーチン大統領は大陸間弾道ミサイルを新たに40発追加配備する方針も示していた。