イラン最高指導者、譲れない一線主張 6カ国との核交渉
ワシントン(CNN) イランの最高指導者ハメネイ師は25日までに、欧米などの6カ国と進める核開発交渉に関連し、核研究・開発活動の10~12年の中断に反対し、合意がいかなる形でも成立した場合、欧米が打ち出す経済制裁は即座に解除されるべきだと主張した。
イランと6カ国は今年4月、イランの核開発能力の長期間制限などを盛り込んだ「枠組み」に合意。その後、今年6月30日を最終期限とする交渉の「最終合意」へ向けた協議を続けている。枠組み合意ではイランは15年かけて低濃縮ウランを減少させることなどが定められていた。
ハメネイ師の今回の発言については、30日の期限を見すえた駆け引きとの見方もある。
ハメネイ師は、制裁解除はイランによる合意事項の履行が条件となるべきではないと述べた。また、イランで核査察活動に従事する国際原子力機関(IAEA)への不信感を示し、過去に独立かつ公正な機関ではないことを再三証明してきたと主張した。
米ホワイトハウスのアーネスト報道官はハメネイ師の今回の発言に触れ、肝心なのは言動ではなく行動であると指摘。イランの交渉担当者がテーブルに着席した際の行動が重要との見方を示した。
イランとの核交渉で米国は、制裁の解除についてイランの合意事項の履行に基づいて段階的に実行すべきと主張している。