イラク首都で連続自爆テロ、20人死亡 ISISが犯行声明
(CNN) イラクの首都バグダッドで21日、車を使った自爆テロが2件発生し、少なくとも計20人が死亡した。過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」が犯行声明を出している。
このうち1件の爆発はイスラム教シーア派住民が多い同市南東部ジャディーダ地区の商店街で発生。少なくとも18人が死亡、43人が負傷した。
同じくシーア派地区の南東部ザファラニヤでも爆発が起き、警察によると2人が死亡、9人が負傷した。
一方ISISの犯行声明は、ジャディーダで40人、ザファラニヤで25人の死者が出たと主張。いずれも「アサイブ・アフル・ハック」または「正義の結社」と呼ばれるシーア派民兵を狙った車爆弾テロだったとしている。
このほかバグダッドの北約55キロに位置するタルミヤの検問所でも車が爆発し、治安要員4人が死亡、20人が負傷した。
バグダッドから東へ約140キロ離れたマンダリでは野外市場で車が爆発。警察と保健当局によると、少なくとも5人が死亡、18人が負傷した。
これらの爆発とバグダッド市内の自爆テロ2件との関連は明らかでない。
バグダッドでは近年、イスラム教のスンニ派とシーア派が衝突を繰り返してきたが、ISISによる目立った活動は報告されていなかった。21日の自爆テロは、この状況が変化し始めた兆しとも考えられる。ISISは先週も、同市北郊の市場で氷を積んだトラックが爆発、買い物客ら100人以上が死亡した事件で犯行を認める声明を出した。