リビアの「勇気ある被害者」、亡命先の米国で有罪評決
(CNN) 4年前のリビアで外国人記者らに「政府軍兵士に強姦された」と訴え、世界的な注目を集めた女性が、亡命先の米国で傷害事件を起こしたとして有罪の評決を受けた。最大で16年の禁錮刑を言い渡される可能性がある。
リビア出身のイーマン・オベイディ被告は2011年3月、首都トリポリで外国人報道陣の滞在ホテルに飛び込み、体のあざや傷跡を見せて助けを求めた。同国では当時、カダフィ政権に対する抗議デモが拡大し始めていた。政権の暴力を訴える同被告の姿は、被害者の勇気ある行動として世界中に伝えられた。
オベイディ被告はその後いったんカタールに逃れたが送還され、同年6月に渡米。当時のヒラリー・クリントン米国務長官の力添えで亡命を認められ、コロラド州デンバーのアパートで暮らし始めた。
しかし言葉も文化も違う異国での再出発は、予想以上に厳しかったようだ。カダフィ政権崩壊とともに新たなスタートを切った母国の歩みと同様、同被告の新生活もトラブルの連続だった。
支給される生活支援金の額に不満を示す一方で、設定された就職面接には現れない。会合の途中に怒り出し、部屋を出ていってしまう。そんな被告に支援者らは手を焼いたという。