米無人機がISISの英国人メンバーを攻撃 殺害か
ワシントン(CNN) 複数の米当局者は27日までに、米軍がシリア北部ラッカで、過激派「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」の戦闘員募集を担当していた英国人の男を狙った無人機攻撃を行ったと明らかにした。当局者の一人は「男の殺害に相当の確信を持っている」と語った。男は米テキサス州で5月に起きた風刺画イベントでの発砲事件への関与が疑われていた。
米軍や情報機関は男の死亡の確認を急いでいる。
攻撃の対象となったのは英国人のジュナイド・フセイン容疑者。車で移動中の容疑者に向けて攻撃が実施され、容疑者が車外に出たところでミサイルが当たったとの分析結果も出ているという。攻撃は容疑者の居場所などの情報を収集した上で実施された。
米国はフセイン容疑者を重要なターゲットと位置づけていた。当局者の一人は「情報収集活動の大いなる成功だ」と語った。
フセイン容疑者は米テキサス州で5月、イスラム教預言者ムハンマドの風刺画イベントで起きた発砲事件で、容疑者の1人に襲撃をそそのかしたとされる。また、今月には「イスラム国ハッキング部門」を名乗る集団が米軍関係者の住所と写真などを「標的リスト」として公開した事件で、同容疑者の関与が疑われていた。短文投稿サイトのツイッターでもこの数ヶ月間、欧州諸国への攻撃の呼び掛けを絶えず行っていたとされる。
フセイン容疑者が攻撃を受けたラッカはISISが「首都」と宣言してきた都市。これまでISISにとって「安全地帯」とみなされてきただけに、今回の攻撃は大きな意味を持つと当局者は指摘する。
攻撃は米軍によって行われ、英政府が関与したとの情報はない。