イラン外相、シリア和平協議に参加 軍事介入も拡大
(CNN) イランの国営通信IRIBは28日、同国のザリフ外相が内戦下にあるシリアの和平を目指しオーストリアで開かれる国際協議に参加すると伝えた。30日に開催される同協議には米国、ロシア、トルコ、イラク、レバノン、エジプトやサウジアラビアなどが参加する。
イラン外相がこの種の国際会合に加わるのは異例とみられる。ロシア外務省は、イランの同協議への参加は米国の招待によるものと述べた。米政府当局者はロシアのこの発言にコメントしていない。
一方、イラン革命防衛隊のサラミ副司令官は、イランはシリアで質量両面で軍事的な存在感を強めていることを明らかにした。イランのテレビの取材に応じた。
イラン軍はシリアのアサド政権軍を支援する軍事顧問役を務めていると指摘。戦闘に直接従事する大隊司令官への戦術や作戦、武器弾薬、戦略立案などで支援しているとした。
同副司令官はシリアに派遣しているイラン軍兵士の規模には触れなかった。ただ、米軍制服組トップのダンフォード統合参謀本部議長は27日、米上院の公聴会で、イラクで活動するイラン軍兵士らは1000人以上と推測。シリアでは2000人以下とした。
イラン革命防衛隊のサラミ副司令官は、シリアで戦死するイラン軍兵士が増えていることも認めた。同国は今月、革命防衛隊の将軍がシリア北部アレッポ近くで過激派「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」に殺害されたことを公表。イランのファルス通信は最近、同隊の司令官2人とアフマディネジャド前大統領の元警護官だった兵士が同じく死亡したとも報じていた。
米国防情報局(DIA)当局者によると、シリアで死亡したイラン軍の上位司令官は2013年以降、計8人として、このうちの少なくとも6人は将官級としている。