米軍、イラクで戦闘任務を遂行 国防総省が認める
ワシントン(CNN) 米国防総省は28日、米軍がイラクで戦闘任務に就いていることを認めた。
国防総省のウォーレン報道官は記者団に対し「米軍は戦闘を行っている。もちろん戦闘地域での話だ。世間は気づいていないかも知れないが、イラクでは戦争が続いている。そして米軍はイラクにおり、(戦争の)ただ中にある」と述べた。
カーター国防長官も28日、イラクには「毎日、戦闘を行っている米軍の部隊がいる」ことを認めた。その一方で長官は、イラク駐留米軍の全般的な役割は戦闘任務を遂行することではなく、イラク部隊を訓練し支援することだと付け加えた。
米軍は過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」に対する空爆を行っているほか、時には特殊部隊が地上任務を遂行している。
イラク北部では先週、ISISに拘束された人質約70人を救出した作戦で、米特殊部隊の兵士1人が死亡した。
カーター長官は今回の会見で、この兵士が「戦闘中に死亡した」と明確に認めた。23日の時点では、救出作戦を行ったことが「(米軍が)戦闘任務に就いていることを意味するのではない。意味しているのは米軍の助言・支援任務の継続だ」と述べるなど、あいまいな表現に終始していた。
オバマ米大統領はこの夏、イラクにおける対ISIS戦を支援するとの決定を発表したが、「米軍がイラクにおける戦闘に再び参加することはない」と明言している。