脱獄の麻薬王、アルゼンチン・チリ国境地帯に潜伏か
(CNN) メキシコの「麻薬王」と呼ばれ、今年7月に刑務所を脱獄したホアキン・グスマン受刑者がアルゼンチンに逃亡した可能性があり、同国の治安部隊が最高度の警戒態勢に入っていることが分かった。政府当局者が6日、明らかにした。
アルゼンチンの国営テラム通信は、セルジオ・ベルニ保安長官の話として、連邦情報局が海外の情報を分析した結果、アルゼンチンとチリの国境地帯にグスマン受刑者がいる可能性が示されたと伝えている。
南アメリカ諸国でグスマン受刑者とつながりがあると分かっているのは、コカインの製造国であるコロンビアとペルーだけだ。
メキシコ南部のユカタン半島やコスタリカでの目撃情報も寄せられていたが、先ごろ、グスマン受刑者が潜伏していたのはメキシコ北西部シナロア州の町だったことが判明。グスマン受刑者は先月、当局者の接近から逃れようとして負傷した。
捜査に詳しいメキシコの当局者は先月、捜索は米国でも行われていると明かしていた。当局は、グスマン受刑者の妻、エマ・コロネル氏の行方も追っている。米国市民であるコロネル氏を逮捕したり拘束する意図はなく、居場所を確認したいだけだという。
メキシコ当局は先月、グスマン受刑者の脱獄を手配したとして義理の兄弟らを逮捕したと発表していた。