EUとアフリカ首脳、難民問題で会合 2400億円支援
(CNN) 中東やアフリカからの難民が欧州へ大量に押し寄せている問題で、欧州連合(EU)とアフリカ諸国の首脳会議が10日、地中海の島国マルタで2日間の日程で始まった。
EU側は移民の流入を食い止めるため、少なくとも19億3000万ドル(約2370億円)の援助を表明した。
難民問題を巡ってEU加盟28カ国の首脳は過去にも5回の会合を開催してきた。しかしこれまでに打ち出したのは断片的な対応にとどまり、混乱は続いている。
今回はアフリカへの援助額を増やすことにより、密航業者の取り締まりや難民の帰還を目指す。
ドイツのメルケル首相は、アフリカ諸国は貧困と闘う必要があると指摘、密航業者や人身売買業者を取り締まるためにはアフリカ諸国の協力が不可欠だと力説した。
シュルツ欧州議会議長によると、アフリカからの難民の大部分は地中海を渡って欧州に漂着する。しかしこのルートは危険が大きく、犠牲者が後を絶たない。
一方、中東の紛争を逃れた難民の流入も続いている。10日にはトルコ西岸沖でボート2隻が相次いで遭難し、18人が死亡した。
トルコ沿岸警備隊は沈みかかったボートから14人の遺体を発見、27人を救助した。同船はギリシャを目指す途中、トルコ沖で遭難したとみられる。もう1隻のボートでは22人が救助され、4人が海上から遺体で見つかった。