ミャンマー大統領、スーチー氏との会談に合意
(CNN) ミャンマーのテインセイン大統領は、総選挙での勝利が確実視される野党・国民民主連盟(NLD)を率いるアウンサンスーチー氏との会談に合意した。選挙結果が確定に向かうなか、国内の指導者らによる会談を呼びかけたスーチー氏の提案を受け入れた形だ。
大統領府の担当者は会談の時期について「開票が進んで状況が沈静化してから」とし、明言はしなかった。
選挙管理委員会によれば、これまでに確定した299議席のうち256議席をNLDが獲得。スーチー氏自身もヤンゴンの選挙区で当選を果たしている。
もっとも軍政下で制定された現行憲法では、外国人の家族がいる人物の大統領就任が禁じられているため、スーチー氏は大統領にはなれない。スーチー氏の夫(故人)は英国人で、子どもたちも英国籍をもっている。
スーチー氏は地元メディアに宛てた書簡で、国軍の最高司令官と国会議長、そして大統領との合同会談を提案していた。
大統領報道官によれば、開票が終わるには少なくとも2週間ほどかかる見込みだ。軍事政権を率いる与党、連邦団結発展党(USDP)はすでに、獲得議席数より失った議席のほうが多いことを認めている。だがNLDとの差がどれほどつくかについては予断を許さない。
大統領報道官は「初期の開票結果から見る限り、NLDが議会の過半数を占めることになるだろう」と述べるとともに、NLDとスーチー氏に対する大統領の祝意を伝えた。
報道官は「テインセイン大統領に代わり、アウンサンスーチー氏とNLDに選挙の勝利をお祝いしたいと思う。そして将来における大きな変化を求めるミャンマー国民の希望に応えられるよう祈る」と述べた。