シリア軍、北部でISIS駆逐の作戦開始 空港を奪還
(CNN) 内戦下にあるシリアの国営シリア・アラブ通信(SANA)は12日までに、北部アレッポ市近くのクワイリス軍事空港に対する過激派「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」の包囲網を政府軍が打破する作戦に成功したと報じた。
この包囲は過去約2年続いていたもので、戦闘で数百人規模のISIS戦闘員を殺害。拠点や潜伏場所への攻撃で見付かった全ての武器を押収したと伝えた。現地では先月以降、政府軍の大規模な兵力結集が始まったともされる。
英ロンドンに本拠がある反体制派「シリア人権監視機構」の責任者によると、同軍事空港周辺での戦闘は9月末から始められた。包囲網の崩壊は、ISISの主要拠点ともされるアレッポ周辺への砲撃が今後可能になることを意味する。
SANAは11日、軍筋の情報として同国空軍がアレッポ県東部の多数の村落にあるISIS拠点や車両を破壊したと伝えた。
政府軍の離脱兵などで組織する反体制派「自由シリア軍」の顧問は、シリア軍はアレッポ周辺でロシア、イランやイラク各国軍の支援を得て戦果を上げたと述べた。同顧問はトルコで活動するが、アレッポにいる反体制派武装勢力と密接な連絡を保っているとしている。