米軍、「ジハーディ・ジョン」の死亡に「合理的確信」
(CNN) 米軍のウォーレン報道官は13日、過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」の人質殺害映像に覆面で登場していたムハンマド・エムワジ容疑者(通称ジハーディ・ジョン)について、12日の空爆で死亡した「合理的な確信がある」と述べた。
ウォーレン報道官によると、米軍は12日夜、エムワジ容疑者らを載せた車両を標的として無人機(ドローン)で攻撃。乗車していたとみられるエムワジ容疑者も含め、同乗していた全員を殺害したと述べた。「この男は人間の形をした獣だった。殺害により世界は少し良い場所になるだろう」とも述べた。
米国は11日から、エムワジ容疑者の動向を注視。12日、建物から出てきた同容疑者が車両に乗り込んだのを確認すると、ドローン3機が車両を追跡し、対戦車ミサイル2発を発射した。車両には別のもう1人が乗っていたという。
ISISが「首都」と称するシリア北部ラッカの情勢を報じるシリア人活動家のグループによると、ミサイルは午後11時51分、ラッカ市内のISISの裁判所前でエムワジ容疑者が乗った車両を直撃。ISIS戦闘員はこの車両のほか、攻撃を受けた他の2台の周りを取り囲み、誰も近づけないようにしたという。
英国のキャメロン首相は13日、今回の空爆について、自衛のための行動だったと主張。エムワジ容疑者の死亡が確認されれば、「ISISの中枢への打撃となるだろう」とした。「エムワジ容疑者の行方を突き止め、他者の命を奪うのを阻止するため、あらゆる必要な措置を講じると我々は重ねて述べてきた」とも話した。