ロシア、対抗措置示唆 モンテネグロへのNATO加盟招請
(CNN) 北大西洋条約機構(NATO)が2日、旧ユーゴスラビアの一角だったモンテネグロに対し加盟を正式招請した問題で、ロシア大統領府のペスコフ報道官は同日、ロシアの安全保障上の利益確保などを図る上で対応措置を講じざるを得ないとの立場を示した。タス通信が報じた。
報道官は、ロシアはこれまでNATOの拡大や東側世界へ向けたNATOによる軍事的な基盤整備は対応措置に通じると様々な場で述べてきたと指摘した。
ただ、モンテネグロへの正式招請を受け、ロシアのプーチン大統領がどう対処するかについては言及を避けた。「我々は現在、他の優先事項を抱えている」と述べた。
一方、ロシア連邦議会上院の国防・安全保障担当委員会のオゼロフ委員長はノーボスチ通信に対し、モンテネグロのNATO加盟が正式に決定すればロシアは同国との軍事的、技術的な協力関係に終止符を打つだろうと説明。
モンテネグロはロシアとの協力で多数の事業などがこれまで実現してきた事実を認めるべきだとし、NATOに加わればこれも不可能になると説いた。
ロシアと欧米はウクライナ危機やシリア情勢などへの対応でにらみ合っている。ロシアはまた最近、NATOの一員であるトルコによるロシア軍機撃墜で同国と緊張関係にもある。