ISISと関係か、シリア人10人がタイ入国 ロシア施設のテロ画策も
バンコク(CNN) タイの複数のメディアは5日までに、過激派「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」との関係が疑われるシリア人10人がタイに入国し、ロシアの関係施設への攻撃を画策している可能性があると報じた。
ロシアの情報機関を引用したタイの警察の内部文書に基づいて伝えた。「緊急用」と指定された文書は11月27日付で、シリア人入国などの情報はロシアの情報機関が示したとしている。CNNもこの文書の存在を確認した。
入国した10人の身元は伝えられていない。内部文書によると、タイに入ったのは10月15日から同31日の間で異なる目的地にそれぞれ散ったとしている。
このうち4人は首都バンコクから南へ約145キロ離れたパタヤ、2人はプーケットへ移動し、別の2人はバンコクにとどまっているという。残る2人の所在地は不明となっている。
タイ警察の報道担当者は4日の記者会見で、内部文書は本物で、パリで先月13日に起きた同時多発テロ事件後、タイ国内の治安対策は強化されたとも述べた。
ロシアは今年9月30日にISIS掃討やアサド政権打倒などを目指す反政府派勢力への圧力を狙ってシリアに軍事介入した。これ以降、ISISはロシアへの敵対姿勢を強めている。
エジプトのシナイ半島では10月31日、ロシア旅客機が墜落して乗客乗員224人の全員が死亡し、ISISが機内に爆弾を仕掛けたのが原因との見方が強まっている。