旅客機から火花、消防隊が無関係の機を消火 中国の空港
(CNN) 中国・福建省の福州長楽国際空港で12日までに、地上の旅客機エンジンから火花が出たとの情報で出動した消防隊が騒ぎとは無関係の旅客機に向かい、泡状の消火剤を機体に浴びせる勘違いがあった。
2機の機種は米ボーイング社製の同じ737ー800型機だった。同空港の運営当局者によると、消防隊は福州航空の旅客機での作業開始から2分後に誤りに気付き、火花発生が報告された中国国際航空機に急行したという。
福州航空機の操縦士が近くにいた中国国際航空機のエンジン部分から火花が散るのを見付け、管制塔に連絡していた。
空港運営当局者は「緊急な事態への対応が急がれる中で消防隊は福州航空機の消火に向かった」などと述べた。
福州航空は中国のソーシャルメディア「微博」上で、10日に起きたこの混乱で負傷者は出なかったとの声明を発表。消火剤をふりかけられた機材は搭乗口にけん引され、エンジン洗浄、機体点検や機器試験などの作業が行われたという。
また、中国国際航空は声明で原因を調べているとし、問題のエンジンを出力低下させた際、火花の放出は止まったと述べた。火花については油が原因の可能性があるとしながらも、通常でもよくある現象としている。エンジンの機能や機体の安全性に問題はなかったとも述べた。
消火騒ぎを受け同空港では約30便の運航に遅れが出た。