COP21、「パリ協定」を採択 温暖化対策の新たな枠組み
パリ(CNN) パリで開催中の国連気候変動枠組み条約第21回締約国会議(COP21)は12日、温暖化対策の新たな枠組みとなる「パリ協定」を採択した。
産業革命前からの気温上昇を2度未満に抑えることを目標とし、さらに1・5度未満とするよう努力するとの内容だ。
オバマ米大統領は同日、ホワイトハウスからの声明で同協定を「歴史的な合意」と歓迎し、「我々の地球を救う絶好の機会だ」と述べた。
ケリー米国務長官は、同協定によって地球に新たな道が開けると強調。それは「賢明で責任ある、持続可能な道」だと述べた。
各国の温室効果ガス削減目標は明記されていない。それぞれが自主的に目標と達成方法を決め、2018年以降5年ごとに見直すことが義務付けられた。
合意内容の実行や順守を促すため、専門家による委員会を新たに設置するが、協定自体に違反国を処罰する強制力はない。
不利益ばかり被るとの指摘がある途上国への支援については、先進国が毎年少なくとも1000億ドルの資金拠出を目指すことが決まった。
協定の発効には、世界全体の温室効果ガス排出量のうち55%を占める55カ国以上の批准が必要とされる。16年4月に署名式典を行い、17年4月まで署名を受け付ける。